Bluetoothイヤホンで音切れが起きるというのをよく聞きます。私のAirPods Proも先日とうとう音切れ・音飛びが起きてしまいました(涙
原因はなんでしょうか調べてみました。
AirPods/ AirPods Pro の音切れ
iPhoneとAirPodsでできることを2つやってみましょう。
(尚、Appleが出している完全ワイヤレスイヤホンにはAirPods/AirPods Proなど数種類ありますが、ここでは代表してAirPodsと表現しています。)
- 再接続
- 再ペアリング
ついでに、Bluetoothでペアリングできないとか、音切れとかどういった状況で起きるのでしょう。
再接続
簡単な方法からやってみましょう。
再接続:
- AirPods本体を充電ケースに入れてフタを閉じ再度出し直す
- フタをすることでAirPodsは一度オフになり、取り出して耳に装着すると(設定にもよりますが)再度オンになります。
これで回復したらラッキーです。
iPhone側のBluetooth再接続:
- 追加処置としてiPhone側のBluetoothを再接続
- iPhoneとAirPodsの充電がある程度ある事を確認します。特にAirPodsのバッテリー残量が少ないために切れていないかのチェックです。パワー不足で音切れなのかもしれませんので…
AirPods / AirPods Pro のバッテリー情報が分かりにくい時があります。充電ケースを開くと表示されるますが、その他にも確...
AirPodsのBluetooth接続を切断します。
AirPods を充電ケースに入れて蓋をします。
「Bluetooth」をタップして中に入ります。
AirPodsが「未接続」であることを確認します。
もしも接続したままであればタップして接続を切ります。
接続を切断したので、再接続させるためAirPodsの蓋を開きます。
通常自動的に接続しますが、「未接続」のままであればそれをタップ
「接続済み」になっていることを確認
これでAirPodsの音切れ・音飛びが無いか試してみます。
Bluetoothオン/オフ:
また、「Bluetooth」の緑のスイッチを一旦オフにして、入れ直してオンとししばらく置いてから
再度接続し直してみることもやってみましょう。
iPhoneの再起動:
iPhoneの電源を切り再度入れなおしてみます。尚、これをした後に今までの対策をもう一度やってみることで直ることもあります。
iPhoneの電源をオフにするには、
- 右側のサイドボタン
- 左のボリュームボタンの大小のどちらかを
同時に「長押し」して以下のような画面になるようにします。
押し方が短いとスリリーンショットやスリープになったりますので注意
- スライダをドラッグし、デバイスの電源が切れるまで 30 秒ほど待ちます。
- デバイスの電源を再び入れるには、(iPhone の右側にある) サイドボタンを Apple ロゴが表示されるまで長押しします。
iPhone 再起動する方法はこちら
iPhone を再起動する – Apple サポート
もしこれでも解決しない場合は次の再ペアリングを試します。
再ペアリングで復旧
AirPodsをケースにしまい未接続とします。
iPhoneの設定からBluetoothにあるAirPodsのペアリング設定を確認
接続情報がある ⓘアイコンをタップ
「このデバイスの登録を解除」をタップして
「デバイスの登録を解除」を選択します。
これでiPhoneの電源を切って再起動し、再度ペアリング接続をやり直します。
その他の原因と対策
これまではiPhoneとAirPodsの設定に問題があるか、再設定による回避のための施策でしたが、それ以外の原因であることもあります。
バッテリー劣化:
AirPodsを購入して4年です。他にAirPods Proなども使っているのでそれほど頻繁に使用してはいないのですが、最近バッテリー劣化を感じます。またバッテリー残量が少なくなると不具合が起きやすいという事も感じます。
バッテリー劣化すると内部インピーダンスが上がり必要なパワーを得られなくなるからとも考えられます。
有線のイヤホンとは違って長くは使えないと割り切るしかありません
ストリーミング再生:
YoutubeやApple Musicなどでネットからストリーミングで再生して聴く場合はネット環境とその他の電波障害で大きく遅延が発生する可能性があります。
外部電波干渉:
音切れとして考えられる一般的なことは、無線なので他の電波干渉が考えられます。
Bluetoothという無線を使っているのですがこれは2.4GHzの周波数を使っています。
これと同じ、あるいは近い、関連性がある場合に干渉が発生します。
例えば電子レンジからの漏れ電磁波、これは2.45GHzなので近い周波数帯でしかもある程度強い電界強度を持っていると考えられます。これは電子レンジが止まれば音切れもなくなりますのでわかりやすいです。対策としては遮蔽壁を作れればいいのですが、ある程度離れるのが簡単です。
またこの2.4~2.5GHzの周波数帯は、国際的な取り決めにより産業・科学・医療用の機器が免許不要で自由に利用できるよう開放されているため結果的に思わぬもので干渉してしまう事があります。
特に同じく干渉が考えられるのはコードレス電話やWiFiやなどです。
また、WiFiとBluetoothでは周波数帯だけではなく、その仕組みの違いがあります。単純にWiFiは周波数帯を占有しますが、Bluetoothは周波数ホッピングという技術を使って空いている周波数チャネルにジャンプして干渉を避けようとします。ただ、WiFiがたくさん接続していると空きが無くなってホッピングする隙間もなくなります。
そういった干渉問題を避けるために、WiFiには5GHz帯を使う規格もあります(最近は60GHz帯もでてきました)。
無線LANの国際的な標準規格は
規格 | 周波数帯 | 最大通信速度 |
---|---|---|
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4GHz | 600Mbps |
5GHz | 600Mbps | |
IEEE802.11ac | 5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ad | 60GHz | 6.8Gbps |
2.4GHzは5GHzに比べると到達距離が長くなりますが、逆に言うと周囲に影響を与えやすいとも言えます。60GHzは更に5GHzよりも到達距離が短くなります。
古いWiFiルーターであればこの際、せめて.11aと.11acが使えるものに変えてみましょう
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私の場合、Apple Watchを操作すると音切れがひどくなったりしていたので、同じBluetoothで影響していたようでした。周りにBluetoothデバイスがたくさんあることで干渉したのかもしれません。ただそういった問題を解消する設定を自動的にマスター・スレーブ間でやっていることもありますので、再設定でそれらをリセットするというのは意味があるのでしょう。
障害物:
電波を遮蔽する壁などがあると電波が弱くなります。電波が弱くなるとデータの欠落が起きているので音切れ・音飛びとなります。
これは障害物を避けて、iPhoneとなるべく近づけることにより改善します。
距離:
これは障害物と同様に電波が弱くなる為に起きるケースです。ただAirPodsはBluetoothの規格ではclass1なので100mは飛ぶポテンシャルはあることはあります。
障害物がなければなので、通常の都会ではビルの壁で遮蔽されてしまいます。
片方だけ切れる
恐らくこれは完全ワイヤレス型のAirPodsであるから起きる事だと思います。Bluetoothというよりもべつの事柄かもしれません。
(近距離磁界誘導、NFMI という技術を使っているのではないかと言われます。これは電波ではなく磁界誘導を使い10MHz辺りの周波数のようです。磁界誘導であるため双方の磁束の向きが重要になります。
切れやすいと思ったら、AirPodsの向きが揃っているか、あるいは頻繁に着脱することでも結合が弱くなると思われます。)
先日外資系の知り合いからAirPodsは左右別々らいしいと聞きました。エビデンスは取れていないのでNFMIを残しておきますが、逆に左右で別々のBluetooth接続の不具合は片方切れは起きやすい気はします。
Reference:
iPhoneとAirPods最長接続範囲はどれぐらいですか? – Apple
ワイヤレスヘッドフォンの音が途切れたり歪んだりする場合 – Apple
iPhoneに音楽を追加してオフラインで聴く – Apple サポート