Apple Watch は防水ではありません


Apple Watchのワークアウトには「Swimming」のワークアウトがあるのですが、「防水性能はありません」とAppleは言っています。どういうことでしょうか?




防水性能

 
ワークアウトには
「プールスイミング」

トライアスロンなどの練習に使える
「オープンウォータスイミング」

等があります

これらのワークアウトではApple Watchを付けたまま泳いで記録することができますが、防水ではないとはどういうことでしょう。Appleによると、

Apple Watch は耐水性能を備えていますが、防水性能はありません。

Reference: Apple Watch の耐水性能について – Apple

Apple Watch Series 2 以降は、ISO 規格 22810:2010 に基づく水深 50 m の耐水性能があるが防水性能ではないらしい。

 

耐水性

 
ISO 22810:2010
には定義として「water-resistant watch」があります。耐水性ということでしょう。

英語で防水と言う場合は「waterproofing」「watertight」を使いますから、それとは異なるという表現だと思います。(water-resistanceでは日本語で防水という意味で訳される事もある)

またそれに対して
ISO 6425:2018では
「divers’ watch」というのが定義されています。

一方で、ISOとは別に日本のJIS規格があります。Apple WatchはJIS規格の防水ウオッチに相当しているようです。

JIS JIS規格 名称 ISO ISO規格 名称
JIS B 7021 一般用防水携帯時計の
種類及び防水性能
ISO 22810 防水ウオッチ
JIS B 7023 潜水用携帯時計-種類
及び性能
ISO 6425 ダイバーズ
ウオッチ

Reference: JISとISOの時計に関する規格 | 時計に関する知識 | 日本時計協会 (JCWA)

water-resistanceを防水と訳すか耐水なのかという「訳の問題」になりそうですが、ダイバーズウオッチではないので、ダイビングや水上バイクなどの「水圧が強くかかる場合」は使用できないということでしょう。泳いだりシャワーで濡れるくらいは大丈夫という意味ですね。

 

〇 使えるケース

プールや海で泳ぐなど、浅い水深での利用に対応

  • プールや海で泳ぐ

     
  • シャワー

     
  • 浅い水深での利用など、運動での汗、着用して手を洗う、雨の日の着用なども大丈夫
 

× 使えないケース

スキューバダイビング、ウォータースキーなど、水圧が高くなったり、所定の水深より深く潜るようなアクティビティを行うことは想定していない

  • スキューバダイビング

     
  • ウォータースキー

     
  • 所定の水深より深く潜るようなアクティビティなど、水圧が強くかかる場合
 

風呂に入ってもいいの?

 
シャワーは大丈夫なら、お風呂もいいんじゃないかと思いますが、

別の問題があります。

バッテリー容量に回復不能な損傷を与える可能性があるため、35°Cを超える周囲温度にデバイスをさらさないことが特に重要です。

Reference: バッテリー – パフォーマンスを最大化する – Apple

お風呂の温度は40℃を越える場合が多いので、湯船に浸かったままであれば熱がこもってバッテリーにダメージがあると考えられます。

Appleはお風呂については何も記述がないようですが、そもそも向こうの人はだいたい風呂に入らない人が多いですね、シャワーで済ます。一生風呂に入らない人も多いですね。ただサウナについては記述があります(次項)

バッテリーの事を考えると、熱い風呂の中に長時間入れておくことはやめた方がいいでしょう。
 

経年劣化で耐水性が損なわれる

 
石鹸、シャンプー、コンディショナー、ローション、香水が付くと。水密性や通音膜の性能低下を招く可能性があるようです。

そもそもスピーカーやマイクが付いているのでそのあたりが弱いのでしょうね

以下のような条件下では経年劣化で耐水性が損なわれる場合があるようです。

  • Apple Watch を落とすなど、衝撃を与える。
  • Apple Watch を石けんまたは石けん水にさらす (たとえばシャワーや入浴)。
  • 香水、溶剤、洗剤、酸や酸性の食品、虫除け、ローション、日焼け止め、油分、毛髪染料を Apple Watch に付ける。
  • Apple Watch を水圧が強い水にさらす (ウォータースキーなど)。
  • Apple Watch を着けたままサウナやスチームルームに入る

Reference: Apple Watch の耐水性能について – Apple

Apple Watch の耐水性能を再検査したり、耐水加工を再度施したりすることはできないので気をつけましょう。
また、ステンレススチール製やレザー製のバンドは耐水性ではないので、スポーツバンドを使いましょう。

 

濡れた時の手入れ

 
汗や汚れは温かい水道水で軽くすすぎます。
Apple Watch に水が入ったままの場合は水抜きをします。

文字盤の下から上にスワイプしてコントロールセンターを開き、

「防水ロック」をタップ

Digital Crown をぐるぐると回して画面のロックを解除して、スピーカーから排水

きれいな水で汚れを除き、糸くずの出ない布で拭き取ります。
強制的にドライヤーなどで乾かすのは内部の温度上昇につながるのでやめましょう。
 
 
References:
Apple Watch の耐水性能について – Apple
Apple Watch のお手入れ方法 – Apple
JISとISOの時計に関する規格 | 時計に関する知識 | 日本時計協会 (JCWA)
ISO 22810:2010
ISO 6425:2018

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